ウールマークのご紹介
世界140カ国でウールマークは活躍しています
ウールは古くて新しい繊維です。人類はその歴史のはじまりから、羊毛を衣服や敷物に利用する知恵を育んできました。
ところが第二次世界大戦前後に登場して普及した合繊は、伝統的なウールの地位をおびやかし、一時期ウールの消費量は落ち込みました。安価な合繊に対抗して粗悪なウール製品が出回ることで、優れたクオリティを持つウールのイメージに傷がつくのを恐れた羊毛産出国は、1964年にウール製品のハイクオリティを象徴するマークを打ち出しました。
ウール繊維そのものが持つ保温性、吸放湿性、伸縮性、弾力性、撥水性などを訴求すると同時に、技術開発やファッション情報を充実させることで、ウール製品の向上をめざしました。「ウールマーク戦略」と呼ばれたこの活動の中心的役割をになったのが、いうまでもなくウールマークです。
1964年には20カ国で始まったこの活動はたちまち世界中に広がり、いまではウールマークは世界140カ国で登録される商標となりました。ウールマークがハイクオリティなウール製品につけられているマークであることは、小さな子どもからお年寄りまで知っています。
ウールマークの仲間
時代とともに成長する戦略的シンボルマークです
人々がウール製品に求めているニーズは変わります。そこで「ハイクオリティウール製品の品質を証明する」という基本方針はがんこに貫きながらも、ニーズに合わせてウールマークは変化してきました。
現在、ウールマーク・ファミリーには混率による3タイプがあります。
第一に、新毛100%のウールマーク(WOOL MARK)、新毛の混率が50%以上のウールマーク・ブレンド(WOOLMARK BLEND)、そして新毛30〜50%混率のウール・ブレンド(WOOL BLEND)です。
(新毛とは羊から刈られたままの毛を使用しているという意味で、一度製品になったものをほぐして使う再生羊毛ではないという意味です)
他繊維と合わせて使うことで、ウール製品のクオリティが高まる製品分野もあります。衣料品では近年のカジュアル志向の高まりを反映し、またスポーツ分野へのウールの進出をより強力に推し進めるために、他繊維を混入する一連のウールマーク・ファミリーが導入されました。幅広いニーズに対応していくことで、ウールマークはよりいっそう消費者に親しまれる商標となっています。