日本産羊毛ふとん
かつて日本国内にも羊が多く飼育され、日本産羊毛が産出されていました。しかし羊毛の貿易自由化により低価格の外国産羊毛に淘汰されてしまいました。が、現在でも日本産羊毛は存在します。(極めて希少ですが。)然しながら、その羊毛はほとんどが廃棄されている現状を聞きつけ、我々はこの希少な日本産羊毛をどうにか商品化できないかとの思いで、2015年にどうにか北海道の大自然の恵みである日本産羊毛ふとんの商品化に漕ぎつけることが出来ました。
北海道の牧場で飼育されている羊は、その目的が食肉用であるため、食肉用に適した羊種であるダウンタイプのサフォーク種やポールドーセット種およびそれらの雑種がほとんどです。(サフォーク種やポールドーセット種は英国原産の羊ですが、羊は本来環境適応能力に優れ、3代後には北海道の気候風土に対応した羊毛になります。従いまして羊種は同じでも羊毛のキャラクターは北海道産独自のものとなります。)これらの羊毛は弾力性・復元性に優れておりふとん用に最適です。
食用として飼育されていますので、食用として安全な品質を確保するための飼育がなされており、その羊から産出される羊毛も安心な素材といえます。
飼料は遺伝子組み換え飼料を排除した安全飼料を自家配合(各飼料を単体で購入して配合する)するので、意図しない不純物・添加剤は含まれません。
原料は一部牧草類を除き、ほぼ国産原料を使用しています。抗生剤を羊の治療目的で使用する以外は予防的に飼料に混ぜることはありません。
このように牧場主様が大切に育てられた羊から毛刈りをおこないます。羊毛の汚れを少しでも少なくするために、雪が降る前(秋)に毛刈りします。(通常は春です。)牧場主様自らが品質の良い部位のみを選別します。汚れの酷い部分やふとんわたに適さない羊毛を丁寧に取り除いています。そして牧場の提携する福祉作業所において工業用モノゲンと重曹を用いて人の手で丁寧に羊毛を洗います。
乾燥も燦燦と降り注ぐ太陽の力を借りて天日干しします。
羊毛にダメージを与えることなく処理されるので、羊毛の本来の良さがしっかりと保持されます。最後にプレス機による圧縮をせず、ふっくらな状態で梱包し出荷され、ふとん工場に到着します。
羊毛にまったくストレスを与えない方法で商品化できました。
羊は太陽と水と土があれば育つ草を食べて育てることができる、持続的生産が可能な動物であり、必ず毎年1回私たち人類に羊毛(ウール)という素晴らしい繊維原料を与えてくれます。羊毛は石油由来の化学繊維とは異なり、最終的には土に返り肥料となる再生可能な資源といえます。マイクロプラスチックのように海洋汚染することもなく食物連鎖に悪影響をおよぼさない環境にやさしい大切な資源です。
現在、日本産羊毛は流通が未整備でほとんど使われておりません。
是非この希少な大自然の贈り物である日本産羊毛ふとんを購入いただき、大切な資源を有効活用していただきたいと思います。
平均繊維直径:32ミクロン
植物性夾雑物:0.2%
清浄度:500m/m以上
Ph:7.4
油脂分:2.66%
日本国内の用頭数:約17,000頭(この約半数が北海道産)
提携牧場の飼育頭数:約800頭